フラワーフェスティバルの広島 2014 (その2)

広島電鉄 352号
 フラワーフェスティバルの広電の2日目です。これは広島駅の飾りつけで、恒例になっています。花電車と同じで生花です。写っている電車は352号ですが、350形は使い勝手がよいらしく、小型なのに重用されています。昨日は3号線で、今日は5号線で見かけました。
 フラワー輸送に使う車両は絞っているようで、運行路線は違っていても、だいたい昨日と同じ電車が走っていました。
広島電鉄 5109号
 広島電鉄ライトバンと今年の赤道直火のカープ電車です。場所は袋町だったと思います。主要電停には、乗客整理と安全確保のため、広電の社員さんが配置されています。このライトバンは何をしに来ているかというと、その広電の社員さんに料金箱を配給しに来ています。その料金箱はいちばんシンプルな、現金だけを取り扱う古いタイプの細長い手で提げるものでした。
 鉄道のICカードは広島でもかなり普及していますが、こういうイベントのときは、普段電車やバスを利用しない人が乗るからか、現金の利用も多く見受けられました。
広島電鉄 3953号
 さて、昨日のコメント欄にも書いていただいているように、宮島線からの広電本社前行は今年も運行されていました。今日見ていると午前11時台を中心に、少なくとも8本が広電本社前まで顔を出しました。パレードが始まるピーク時に合わせて、投入されているのでしょう。昨日はたまたまその時間帯にその通る場所に私がいなかったというだけでした。
 画像は折り返しで3号西広島行きになっている3953号と広電前行きの3809号です。
 3000形は今日も大活躍でした。輸送力があるので、こういうイベントのときには存在感を示します。見かけた6編成をまとめてみました。
広島電鉄 3000号
 3000形は、宮島線に居場所がなくなって、市内線に転属してきたころは、朝の5号線ラッシュ時に走っていただけで、ほとんど見かけない車両で、こんな晴れ舞台で活躍するようになるとは、夢にも思いませんでした。
 夕方まで市内をうろつき、カープが勝ってひときわ賑やかな広島駅から新幹線に乗って帰りました。

フラワーフェスティバルの広島 2014

広島電鉄 1005号
 広島へ来ました。前にフラワーのときに広島へ来たのはいつだったろうと思って調べてみると2009年でした。5年前。月日の経つのは早いものです。
 朝は寒いのか暑いのか分からなかったのですが、昼過ぎになるとやっぱり暑い。いつもと同じゴールデンウィーク、いつもと同じようにカープの試合もやっているので、広島駅は人々でごった返していました。
 1枚目はフラワー会場付近、誰が見ても今年のと分かるのをということで、フラワーのパレードを眺めるグリーンムーバーLEXです。1005号が7−8号で運行されていて、グリーンムーバーLEXにとっては初めてのフラワー輸送になりました。
広島電鉄 51号
 2枚目は恒例の花電車51号です。生花で飾られ、文字どおりイベントに花を添えています。去年よりお花の数が増えているそうです。
 http://www.chugoku-np.co.jp/blog/article/article.php?comment_id=1851&comment_sub_id=0&category_id=508&pl=4232476190
 特段スポンサーが付いているわけでもないようですが、嬉しいことにずっと続いています。今年は「花ぐるま」という、広島の人だけが誰でも知っているフラワーのテーマを流しながら走っていました。
広島電鉄 1900形
 それで、広島電鉄も特別輸送体制になっているのですが、以前のようにいろいろ走っているということではなく、1号線の日赤前止めには3000形を主に、その他の路線は1900形を主にした臨時便が運行されていました。
 京都市電は通常便にもたくさん入っていて大活躍でした。画像は「臨カン」を付けた1900形を集めたもので、左上から1905号、1915号、1914号と1907号です。
広島電鉄 768号
 今年になって大きく数を減らした750形では、1両だけ768号が「臨」を付けずに7号線の応援に入っているのを見かけました。あと千田車では1902号も7号で走っていました。
 前にあった宮島線から広電本社前方面への増発はされていないようですが、西広島止まりの電車はあったので、宮島線から市内線への増発は行われていたようです。
 そんなことで、広島の夜は更けていくのでした。

市電ひろばを見に行く(その3)

市電ひろば
 市電ひろばの続きです。これは広軌1形と呼ばれる京都市電開業時の車両29号です。こちらは建物の中に保存されていて、その建物の壁には京都市電の写真のパネルが掛けられています。恵まれた状態で保存されているのですが、訪れる人はあまり多くありませんでした。
 29号が載っている線路は、動態保存のN電の軌道と三線式で接続され、この建物のすぐ横のN電の乗り場のところまでは引き出せるようになっています。そうした意図はよくわかりません。たんに搬入の便宜を図っただけかもしれませんが、工事中見に来たときは、この29号は外のN電乗場のところ置いてありました。
市電ひろば
 こちらは西側で案内所になっている2001号です。2000形は京都市電最後の新製車両で、トップナンバーのこの2001号だけが京都に残り、あとの5両が瀬戸内海を渡って伊予鉄道に行きました。松山では冷房化され、車齢50年になろうとする現在も主力の一翼を担っています。
 案内所の2両は、屋根も囲いもなく青空展示になっています。風化による劣化の懸念がありますが、京都に残ったほうがよかったのか、松山に行った方がよかったのか、簡単に決められないように思いました。この画像を撮影したときは、案内所の昼休みでした。
市電ひろば
 最後が水族館の前の935号です。今、水族館は人気スポットなので、前の道の人通りも多く、足を止める人や写真をとる一般の人も見受けられました。
 長年非公開で保存されていた京都市電が日の目を見るということで、これはこれでいいのかなと思うのかと思っていましたが、実際に見て、そう簡単に割り切った感情を抱いたわけではありませんでした。さりとて私にどうにかできる能力はあらゆる意味でないので、たまに訪れて維持管理を捻出するためと言われる収益源にわずかばかりの貢献をすることしかできません。市電ショップで買った抹茶のドロップをなめながら、SLスチーム号の汽笛が聞こえる京都の狭い路地を駅に向かって歩いていて、そんなことを思いました。

市電ひろばを見に行く(その2)

市電ひろば
市電ひろばの続きです。大屋根の下には4両が展示されています。この画像の向かって左の505号が「市電カフェ」、右の703号が「市電ショップ」になります。店舗として活用されているのはこの2両で、後ろの2両は車内が公開されていました。梅小路公園全体として人出が多かったこともあってか、店舗の売り上げに結びついているのかは分かりませんが、たいへん賑わっていました。
 手前の地面のタイルには全盛期の京都市電の路線図が刻まれています。
 市電ひろば
 505号の「市電カフェ」は、各種ドリンクとソフトクリーム、ポップコーン、ホットドック、オリジナルメニューとしてつり革の形をしたパンが販売されていました。505号の車内はニス塗りで美しいのですが、シートの片方は外を向いて座るカウンターのように改装されていて、店舗としての雰囲気は悪くありません。平日も営業しているようです。
 703号の「市電ショップ」は、JRの駅の売店で売っているような新幹線の靴下などのグッズ類と一般的な京都のおみやげが取り扱われていました。京都市電関係では、靴下、箸、歯ブラシ、ドロップ、ケーキがオリジナルグッズとして並べられています。マニアが喜ぶようなものはありあせんが、店舗になっている趣旨に鑑み、わずかばかり売上げに貢献してきました。
市電ひろば
 奥に展示されているのが、1605号と890号です。こちらは手を加えられていない状態で公開されており、車内も自由に見ることができます。ボタン、レバーは触らないでくださいという表示と防犯カメラを設置している旨の掲示はあって、つり革はぶら下がって遊ばないように、ひもでくくってあります。監視しているような人はいないものの、事故や盗難防止のための一定の措置はとられているように見受けられました。
 市電ひろばについては、もう1回だけ続きます。 

市電ひろばを見に行く

市電ひろば
 三連休だけれども遠出はありません。梅小路公園にできた市電ひろばへ行ってきましたので、いまさらながらですが報告します。今日は天候に恵まれ、梅小路公園には多くの人々が出ていました。京都市電の現役当時の写真を配したこのプレートには、「長年市民の足として親しまれた市電を活用し、皆様に楽しんでいただく新たな憩いの空間として整備した」と書いてありました。
 この画像の後方奥が市電カフェ、手前が市電ショップとして活用されている電車たちです。
市電ひろば
 バッテリートラムとなったN電は、架線のないすっきりした空間で、芝生軌道を滑るように走っていました。片道150円と一日券というのもできていて300円です。もちろんカーブではキイキイいっていますが、走行音じたいは以前よりも心なしか静かな気がします。架線がないのと物足りないと思いますが、一般の人はあまり気に留める様子はありませんでした。
市電ひろば
 架線がないので、実質的には意味がないのですが、このようにポール回しも行われていました。現地での掲示によると、このN電の「チンチン電車」は、土、日、祝日及び夏休み期間中の月曜日を除く日に運行されるとのことで、時間は10時から15時40分まで1時間3往復が基本となります。ただし13時から13時40分まではバッテリーの充電のため、運行されません。
 N電は以前の蒸気機関車館の隣にあったころよりは集客には恵まれているように見受けられました。水族館の流れで来ている家族連れが多いようです。
 市電ひろばの展示車両については次回に続きます。

熊本市電に水戸岡デザイン車

熊本市電 0801号

 熊本市電水戸岡鋭治氏デザインの新車が登場することが発表されました。今年10月に1編成導入するとのこと。
 熊本のニュース | ニュース | 熊本日日新聞社
 http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/77057
 愛称は「COCORO(こころ)」で「水、緑、情熱」を表わす3つの金色のハートを組み合わせたシンボルマークがあしらわれ、外観は濃い茶色、車内は濃い茶色と明るめの茶色で統一し、内装には木材がふんだんに使われ、取り外し式のテーブルも設置されるそうです。
 水戸岡氏がデザインした路面電車岡電富山地鉄にあります。熊本市電では5000形と9700形の一部の塗装のデザインに水戸岡氏が関与していたと思いますが、本格的に手がけるのは「COCORO」が初めてです。制作費は3億1800万円で、0800形のときよりも2割くらい値上がりしています。
 、さらに、既存超低床車7編成も、2015年度から順次、新型車両と同じ濃い茶色と白の外観に変更するそうです。

名電1号里帰り修復中

札幌市電 22号

  札幌市電の開業時の車両として、現在の名古屋鉄道の前身である名古屋電気鉄道から譲渡された名電1号(札幌市電22号)が里帰りを果たすに当たり、大阪市内の工場で行われている復元作業の様子が報道公開されました。
 ページが見つかりません : 中京テレビ
 復元作業は現在7割ほど進んでいて、来月中旬には終了する予定だそうです。元の話はこういうことです。
「名電1号里帰りプロジェクト」が始動します(PDFファイル) 名古屋鉄道
 この名古屋時代の写真を見ると運転台はオープンデッキになっていて、どのように復元するのかと思っていましたが、ニュース映像を見ると、ベスチビュールはそのままのようです。塗装の色は当時の絵葉書から再現したとのこと。
 今日の画像は札幌の交通資料館で保存されていた札幌市電22号です。予定どおり6月には博物館明治村でお目にかかれそうです。