阪堺電車乗客増

阪堺電気軌道 モ709号

 阪堺電車5月の運賃8%増収 阿倍野のキューズモール効果も 産経新聞
 路面電車まつりのあいさつで、阪堺電車の山本社長が、昨年度は乗客が1%増となったとおっしゃってましたが、関連の記事があったので、内容を見ておきたいと思います。 

  • 今年5月の運賃収入は、利用者の増加などの影響で前年同期比約8%の増収となった。
  • 増収の理由は堺市の支援による運賃の値下げと、大阪・阿倍野に4月末にオープンした「キューズモール」の効果が大きいとみている
  • 昨年秋ごろから乗客数が徐々に増え始め、平成22年度の乗客数は前年度比約1%増の729万人で、昭和39年以来46年ぶりに増加に転じた。

 1%増というとわずかなようにも聞こえますが、46年にわたってずるずると減ってきた経過を考えると、質的に変わりうる大きな転機となる可能性があると見ていいのではないでしょうか。そして5月以降の「キューズモール効果」、実際、上町線は前より込んでいるし、これはかなり効いていると思います。やはり沿線に大規模な集客力のある商業施設ができること、つまり電車に乗って行くところが増えるということは、電車の需要喚起のための抜本的な対策の役割を果たすと言えそうです。この記事の限りでは触れられていませんが、南海・阪堺グループとしてのPRに取り組んだことも、よい方向に向かう力になっていると思います。
 今後の課題は、これらのプラス効果が持続していくかということでしょう。これは電車の事業者の努力と必ずしも直結するものではないけれども、商業施設側もリピーターを増やしたいはずですから、例えば「キューズモール×ちん電」のような何らかのタイアップ企画があってもよいのではないでしょうか。またとないチャンスだから仕掛けていくべきでしょう。
 今日の画像は、「キューズモール」が写っているのを探しました。画像の向かって右側です。建設中に奇抜な形状の骨組みが現れるのを見て、ここに人が集まるのかなと思いましたが、とりあえず、滑り出しがよいようで何よりです。