阪堺 路面電車まつり1999

阪堺電気軌道 モ710号
 路面電車まつりのシーズンも近づいてきたので、今日は懐かしい路面電車まつりのシーンを振り返ってみたいと思います。1999年6月、阪堺電車あびこ道車庫です。今年の阪堺路面電車まつりが第12回なので、数えてみると1999年は第1回ということになります。ところが、記念すべき第1回に行ったなら、そう覚えていそうなものですが、なぜかそういう記憶がありません。
 展示車両のコーナーは、今と同じ場所で、手前からモ710号、モ130号、デト11号、モ174号、モ163号です。モ710形はデビュー4年目くらいで、機器流用の後輩はいるものの、最新鋭車両だったので、展示されたのでしょう。「タマノイ酢」が懐かしいです。
阪堺電気軌道 モ301号
 今でもそうですが、この時期は蒸し暑いので、クーラー完備の若者が営業に出ていて、車庫ではベテランが多数休んでいます。今のモ161形の広告電車は例外的にしかありませんが、当時はベテランたちも多くが派手な衣装をまとっていました。
 この画像にはモ301号とモ306号が写っていますが、この2両はこのときすでに引退していたかもしれません。モ301形が形式として、阪堺電車の線路から完全に去ったのは、この次の冬のことでした。
阪堺電気軌道 モ167号
 この画像に写っている車両では、モ169号は退役していますが、モ167号は健在です。車庫の建屋の下は、最近の路面電車まつりでもこんな感じで、モ161形が並んでいることが多いです。
 このときは、今のような多彩な出し物はなくて、文字どおり車庫の公開だけだったような気がします。というのも、それ自体の記憶があるのではなくて、後年、何年かぶりに行ったら、ずいぶん賑やかになったなあという記憶があるからです。
阪堺電気軌道 モ121号
 最近は実施されていませんが、このときは工場見学とトラバーサの試乗がありました。確か午前中に整理券をもらって、いったん外へ出て食事をして、午後から見学させてもらったと思います。整備の方が案内してくれて、検査中の車両のバラした部品とか、車輪を削る機械など、順番に説明していただきました。この画像は、トラバーサの上から撮った車庫の風景で、元大阪市電としては最後まで残ったモ121号が見えます。
 今は人出も多いし、子供さんも多いので、安全上の問題も厳しくなっているでしょうから、トラバーサの試乗のような大胆な企画は、もうできないでしょう。
阪堺電気軌道 モ170号
 最後は、車庫の手前の風景です。モ170号、モ302号、モ165号が見えます。
 このときからもう10年以上経ちました。その間、昨年は、たまたまインフルエンザの影響で中止になりましたが、阪堺路面電車まつりは、阪堺電車と地域との交流の貴重な機会として、回を重ね、発展してきました。これからも、その趣旨を受け継いで、ずっと続けてほしいものです。