土佐電気鉄道の外国電車と維新号

土佐電気鉄道 7号
 土佐電鉄「外国電車」が復活 朝日新聞
 「電車一日乗車券で乗るイベント電車」運行のお知らせ 土佐電気鉄道公式サイト
 土佐電気鉄道の外国電車の限定復活を記念して、過去の画像から外国電車と維新号をご紹介したいと思います。これらの画像は、2000年の5月撮影です。数年前まで、ゴールデンウィークには、桟橋線で外国電車を集中運行するというイベントがありました。その後も日曜日には1両が桟橋線で運行されている時期がありましたが、昨年1月以降はICカード未対応のため、運行されていなかったようです。
 1枚目は開業当時の車両を復元した維新号とアンパンマン電車、高知駅前旧電停でのものです。奥に見えている赤い電車リスボン路面電車ですが、すでに廃車になっています。
土佐電気鉄道 910号
 2枚目は910号で、これもリスボン路面電車です。外国電車の導入にあたって土佐電鉄の工場でかなり手を入れていますが、この910号は車体は新製に近い作り直しだったようです。オリジナルは全面は出っ張っていませんでした。使い勝手がよいのか、よく走っていて、朝日の記事にある「最後まで走っていたポルトガル電車」がこの電車です。
土佐電気鉄道 320号
 3枚目は320号で、オーストリアグラーツの市電です。前後が絞られたスタイルは、広島電鉄ハノーバー市電とよく似ています。外国電車の中では唯一のロングシートの車両で、つり革がありません。
土佐電気鉄道 735号
 4枚目はドイツのシュトゥットガルト市電、735号です。今回の外国電車の特別運行のメンバーには入っていませんが、廃車になったという情報も見当たりません。流麗なヨーロピアンスタイルが美しい電車だと思います。もともと片側にしか運転台がないので、2両購入して、運転台のある方をつないでもらう改造をドイツに依頼したそうです。平成2年に外国電車の第1号として運行を開始しました。
土佐電気鉄道 198号
 5枚目がノルウェーオスロ市電、198号です。流線型の大型車で、大胆な水玉の柄が目を引きます。車体幅を絞るために、リベット止めのアルミ製の車体を改造するのがたいへんだったと伝えられています。
 外国電車が導入されたのは、平成2年から平成6年にかけてでした。今思えば、こういうことが可能な時代だったんですね。他にも3両購入したそうですが、運行されるに至りませんでした。コスト面でも技術的にも維持が難しいことは確かでしょうが、今回のような機会を設けて、走らせてやってほしいものです。