阪堺電気軌道 モ501形 リバイバルカラー車デビュー

阪堺電気軌道 モ504号

 私は例年28日まで仕事なんですが。今年は諸般の事情により、今日の昼過ぎまで、出勤しておりました。夜に予定があったので、その間を利用して、阪堺電車を見に行ってきました。経営危機のあおりからか、例年行われていた大晦日の延長運転が今年は行われないことが、電停に告知されていました。
 平成22年 お正月 モ501形車 リバイバルカラー車がデビュー
公式サイトにお知らせが出ているように、モ504号とモ505号が竣工時のデザインになったということで、沿線にはマニアもちらほら出動されていました。今日は、モ504号が上町線で、モ505号が阪堺線で、それぞれ運用されていました。私はこの塗装の時代は、写真でしか知りませんから、リアリティとしてどうかは分かりませんが、ご配慮には感謝したいと思います。
 私は通勤用のコンデジしかもっていなかったので、電車が止まって撮りやすいところでと思って、住吉でごくわずかな時間ですが、写真を撮りました。よくコメントをいただいているのりさんも、今日撮影され、さっそく記事を書いておられるので、ご紹介いたします。
 モ501形復刻塗装 のりさんの鉄っちゃん想い出風景
 さて、今年は阪堺電車にとって、大きな転機となるであろう年になりました。昨日も阪堺の社長が堺市を訪ね、堺市域の阪堺線の存続のための支援を求めています。
 堺市内の阪堺線、存続巡り協議の場──市長、公有民営に否定的 日本経済新聞
 阪堺の社長がわざわざ市役所を訪ねたというのは、しびれを切らしたということでしょうか。福井鉄道のときもそうでしたが、このような会社の経営問題というのは、時間的に限りない猶予があるわけではありません。
 このところ、堺市長阪堺線の存続問題について、存続を前提に検討すると繰り返し発言されています。ところが、この記事によると、どうやら上下分離方式には否定的な見解をお持ちのようです。市のサイトに出ている記者会見の記録を見ると、「LRTいらん」という公約が市民の支持を受けたのだから、堺市が負担をして、阪堺線の軌道改修が行われたり、車両の更新が行われることは、とりもなおさず堺市の負担で堺市LRTが出現することになり、認めがたいという趣旨の意見を述べておられます。
 しかし、構造的な不採算事業を維持するのであれば、上下分離方式を導入することが必要であろうと考えます。したがって、「存続を前提」といいながら、上下分離方式を否定することは、それ自体矛盾していると思うのです。堺市の将来のビジョンの中に、阪堺線の役割があるのであれば、そうだからこそ「存続を前提」と発言されていると信じますが、そうであれば、阪堺線が、市長がLRTだと思っている形態になったとして、そこに公約との矛盾が指摘できるとしても、ごく表面的なことなのではないでしょうか。この問題で克服すべきは何なのか、堺市民のみなさんには、問題の本質を見極めたうえで、しっかり考えていただきたいと思います。