長崎電気軌道 168号に乗る

長崎電気軌道 168号

 5年ぶりに長崎へ来ました。今日は鉄道の日記念ということで、長崎電気軌道の168号が運行されました。168号は、稼動している日本最古の営業用車両として、著名な電車ですが、簡単に車両紹介をさせていただきます。
 168号は1911年、川崎造船所兵庫工場で九州電気軌道(後の西日本鉄道)の電車として製造されました。1959年に長崎電気軌道へ移籍、1973年まで第一線で働いた後、動態保存され、1985年には大規模な補修工事を受けて現在に至っています。今年98歳です。物理的に存在しているだけでも博物館に展示するくらいの価値がありますが、それが現役でお客さんを乗せて走るわけですから、少なくとも日本国内では類例がありません。
長崎電気軌道 168号
 この168号は、現在は、路面電車の日、鉄道の日長崎電気軌道創立記念日に運行されるほか、貸切にも応じているようですが、荒天時には運休ということもあり、一般に乗れる機会はごく限られています。今回は、長崎駅での鉄道の日イベントに合わせて、連休の初日にスライドして運行されることになったので、万難を排してやってきました。私はたぶん乗車するのは3回目だったと思います。今回の運転形態は、浦上車庫から3系で蛍茶屋へ行き、2系で浦上車庫へ戻るもので、一部区間で客扱いが行われました。
長崎電気軌道 168号
 車内はよく手入れされていて、ダブルルーフから差し込む光が、独特の空間を作り出しています。乗客は、ほとんどがマニア諸氏ですが、たまたま電停にいた観光客の皆さん方も、物珍しげに乗ってこられました。長崎では昨日まで「おくんち」が行われており、そのまま連休に入ったためか、全般的にお客さんが多いです。
 動画も撮りました。今回はイベント運行だったので、車内の動画も撮らせていただきました。ありがとうございました。