熊本市電 5000形のこと

熊本市電 5014号

 西日本鉄道から熊本市電に移籍した5000形は、今春の0800形登場に伴って、平日朝にあった定期運用がなくなったそうです。5月に熊本を訪ねたときは、2編成が車庫に居るのが見えましたが、今後どうなるのかはよく分かりません。車両数は足りているということのようなので、イベント等でお客さんが多い日に走るという可能性はあるかもしれませんが、検査の期限が切れれば費用をかけるかどうか。画像は5年くらい前に撮影したもので、平日の朝しか走らないので、目掛けて行かないと会えない電車でした。広電にも筑鉄にも元西鉄連接車はいますが、熊本市電5000形は西鉄時代の面影を色濃く残していて、魅力的でした。これ以前にも目掛けて行ったことがあったのですが、塗装が西鉄時代のものになったということで、改めて出掛けたのでした。もう記憶が定かではありませんが、この塗装に復元するときに、西鉄に問い合わせて、実際に使っていた塗料と同じものを用いたというような、マニアの喜ぶ話があったかと思います。
 私はわずかに北九州線の最後に間に合ったくらいで、西鉄路面電車の全盛期は知りません。連接車が縦横に走る街を見たかったなあという思いもあって、この5000形に惹かれるのかもしれません。新旧の電車が交代することは当たり前なんですが、5000形の定期運用離脱には感慨深いものがあります。西鉄路面電車の保存車両は、決して多くはないですし、もし引退ということになるのであれば、何らかの形で残せればいいのですが。
 ついでみたいになりますが、熊本市電のニュースを紹介しておきます。恒例の父の日の「バラ電車」が今日と明日、運行されています。
 「父の日」前にバラ電車お目見え 熊本市電 熊本日日新聞(閲覧には会員登録が必要)
明日の午後5時以降は、希望者はお花を持ち帰りできるそうです。