福井鉄道再建問題 その後の動き(その13)

福井鉄道 モハ81

 退職金問題が浮上して以降、「動き」が止まって久しいこの問題ですが、記事が出ているので見ておきます。
 「沿線熱意足りない」 福鉄問題を集中審議 県会特別委 福井新聞
県議会の特別委員会で、福井鉄道の存続問題が集中審議されたというもの。見出しにあるようなことが県議会の先生方のご意見として開陳されていますが、結局「現スキームで再生を図ることに理解を求めた」ということで、現状の説明とそれに理解を求める姿勢を示して終ったということのようです。
 「実行できねば融資ノー」 福銀頭取、福鉄再建の早期着手求める 中日新聞
 一問一答を読んでみると、この頭取さんの言っていることは、それなりに、もっともだと思います。他方、福井銀行の姿勢を非難することも、おそらくたやすいが、それで何か前向きな話になるかというとそういう問題でもありません。むしろ増資なら協力するというのだから、まだ理解があると見なければいけないでしょう。
 会社の状況からして、もうあまり時間がありません。今後は期限を切った話になっていかざるを得ない。その間に今のスキームを生かせるかが鍵になってくるでしょう。負債をどこまで減らさなければいけないのか、誰が名鉄株の受け皿となって、誰が経営責任を負う主体となるのか、誰かが大きく踏み込んで道すじを付けて、他者に譲歩を迫るやり方でなければ、もう動かないように思います。
 事態を打開する突破口を作るのは誰かということ、あえていうと、やはり沿線住民の代表としての立場を持つ者ではないか、そしてその決断をさせるのは、沿線住民であろうという気がします。