森之宮の大阪市電

大阪市電 801号 2201号

 大阪市営地下鉄開業75周年記念イベント「なつかし車両まつりin森之宮」へ行ってきました。地下鉄の車両、バス、トロリーバスも展示されていましたが、大阪市電関係の展示について書いておきます。
 順路としては、地下鉄の車両工場を抜けて、市電・トロリーバスの保管庫へ行くようになっていましたが、車両工場を出たところで長蛇の列、保管庫までは1時間待ちとのことでした。秘仏の御開帳みたいなもので、実際、今回初公開ですからおそらく40年ぶりくらいに一般の人々の目に触れることになります。当然に並んで、結局40分くらいでしょうか、保存庫に到達しました。電車の前に来ると、みなさん熱心に写真を撮っているので、時間がかかっていたようです。
 画像が保管庫内の801号と2201号です。住之江の市電保存館は縦列に電車が並んでいて写真が撮りにくいのですが、ここは比較的撮影しやすい並びになっています。801号は、前後を絞ったコンパクトな車体で、不器用にウインクしているような前面がとてもチャーミングでした。2201号は標準的な太平洋戦争後の大阪市電スタイルですが、大阪市電初のワンマンカーということで、緑の帯を巻いています。柵越しなので、これ以上は近寄れませんが、保存状態はよいようです。
大阪市電 1601号
 他にも大阪市電関係の資料が収蔵されていました。これは1601号のカットモデルで、どこで展示されていたのかは知りませんが、細部まで精巧に作られています。「現在の市内電車として決して見劣りはしない」と説明プレートに記載されているところをみると、かなり古いもののようです。この形式の実車は、阪堺電気軌道広島電鉄に移籍し、すでに全車引退していますが、1両が市電保存館で保存されています。
ブリル39E
 大阪市電型台車などの台車もいくつか展示されていました。私がいちばん興味深かったのは、この画像の台車で、601形に使用されていたという珍しいマキシマムトラクションの台車です。こうやって眺めると、車輪の大きさが違うのがよく分かります。
 今回展示された車両は、公開を前提とした保存車両ではないので、とても貴重な機会でした。このような機会を設けていただいた大阪市交通局のみなさんに、感謝したいと思います。