土佐電気鉄道「ふくふく下関号」運行終了

土佐電気鉄道 702号

 2005年4月に土佐電気鉄道の702号が、山陽電気軌道時代の塗装に復元され、「ふくふく下関号」として運行を始めました。必要な経費は募金でまかなうということで、ちょっと協力させていただいた関係で、出発式にも参加させていただきました。今日の画像が桟橋車庫で行われた出発式のテープカットの模様です。
 その後2年余り、復元塗装のまま走りましたが、今般の検査に伴い、土佐電鉄の通常の塗装に戻されることとなったそうです。
 とでん 「山陽電気軌道復元塗装」運行終了 土佐電鉄の電車とまちを愛する会ニュース
 ほぼ同時期に個人がスポンサーになって実現した阪堺の旧標準色はスポンサー契約が切れた後もそのまま存続しているし、同じく募金により復元された岡電東武日光軌道線の塗装復元も、1年程度という話でしたが現在もそのまま運行されています。そういうのに比べると今回の塗装変更は残念な気もしますが、他社の復元塗装車とは違って、702号は冷房化された土佐電鉄の主力車両の1両でもあり、広告が入れば広告電車として使いたいというような土佐電鉄の事情もあるでしょうから、やむを得ないでしょう。
 山口から山陽電気軌道のOBさんが見に来たというニュースもあったと記憶しています。土佐電鉄の山陽電気軌道出身の車両は、現在7両が稼動しているとのことですが、すでに下関時代よりも長く高知で走り続けていて、とてもよく馴染んでいると思います。また機会があるのかないのか分かりませんが、事情が許せば、こういう復元塗装もやってほしいものです。