被爆電車 2007年夏

広島電鉄 651号
 広島電鉄被爆電車は、昨年2両が引退し、通常の営業運転に使われる車両は651号と652号の2両だけになりました。この時期、被爆電車は貸切で使われることが多くなります。画像は先週のものですが、今週も被爆電車を貸しきった行事が行われています。
 被爆電車で「あの日」語る、広島の街走り体験談 読売新聞
 被爆電車で親子平和学習 中国新聞
広島電鉄 652号
 博物館に保存されているものは、もちろんそれ自体貴重であり、後世に伝えるべき大切なものでありますが、展示物はまさにあの日の現実であったにもかかわらず、時間の経過につれて、現実の世界とは乖離していかざるを得ません。60年あまり走り続けている被爆電車は、あの日と今の連続性を身をもって示すことのできる、数少ない存在となりました。今年も、被爆電車の走る姿を、ここにとどめておこうと思います。

 この動画の中で、十日市町で離合する下半分の茶色い電車は、元大阪市電の762号です。被爆電車とほぼ同時期に同じメーカー木南車輌で製造されました。今こうして同じ線路を走っていることも、何かのめぐり合わせなのでしょうか。