堺LRTの経営予定者について

阪堺電気軌道 モ162号

 公募していた堺のLRTの経営予定者の応募が締め切られ、南海電気鉄道阪堺電気軌道の企業体が立候補、それ以外の応募がなかったそうです。
 南海・阪堺、LRT運営 4月下旬に決定 朝日新聞
 堺市もLRT構想、南海系路面電車の再生を兼ね 産経新聞
記事には「事実上決まった」という記載もありますが、今後事業計画案の提出を受け、有識者で構成される審査会での審査を経て、4月下旬に正式決定するとのことです。
 「上下分離」、「公設民営」という方式なので、行政が投資をして商売をさせるわけですから、経営主体の決定に当たっては、「開かれた」手続が必要だというのは分からないでもないのですが、堺LRTをどういうものにするかによって、経営主体は自ずと限定されるという成り行きもあるわけで、むしろ後者の流れのほうが自然なんじゃないかという気がします。「堺LRTをどういうものにするか」という決定過程を「透明化」すれば、経営主体は「随意契約」でもいいんじゃないかと。言い方を変えれば、堺LRTの経営を民間に委ねるとすれば、南海・阪堺以外にないだろうと普通は思われるにもかかわらず、その前提が漠然としているという印象があって、たんにオーソライズするための手段として、公募という手法が用いられているようにも見えるということです。事業を円滑に進める戦略があってのことでしょうが、方向としては、こういうことしかないと思われるので、今後、住民のみなさんに「見える」事業として具体化されることを期待したいと思います。