富山ライトレールの理念と実践など

富山ライトレール 富山駅北

 日経ビジネスオンラインに、富山ライトレールの記事が出ています。テキストの方は2ページ目以降の閲覧には会員登録が必要ですが、1ページ目に動画があって、富山市長さんと富山ライトレールの部長さんとデザイン会社の方のインタビューを見ることができます。
 都市再構築の起爆剤になる富山ライトレール 財政破綻都市と富山市を分け隔てるもの 日経ビジネスオンライン
富山市行財政改革一般から語り始められていて、これは従来の視点とはちょっと違うのですが、「コンパクトなまちづくり」の実践としての公共交通、お客さんのニーズに合ったサービスレベルなど、富山ライトレールの特徴や工夫がよく理解できるようにまとめられています。特に印象に残ったのは、「生活者の記憶に残るデザイン」を目指したという点で、そのあたりの狙いは、理念の具体化といってよいのだろうと思います。いつも同じことばかり書いていますが、大きな理念があって、それに向けた実践のひとつとしてのLRT事業であるということ、それがが端的に示されているので、紹介させていただきました。
 話は変わって、堺市のサイトに昨年行われた阪堺電車の社会実験の結果が公表されていました。
 阪堺電車の運賃均一化社会実験の結果について 堺市役所(PDFファイル)
忘れたころにというか、タイミング的にどうかと思わないでもないですが、定期外乗客が37%増とのことです。この数字をどう評価するかはいろいろな見方があるでしょう。目標は2割増と言っていたから、そういう意味では達成されたとも言えるし、発表内容には含まれていませんが、値下げによる減収分を補うだけの増加水準ではないと思われるので、いずれにせよ、この実験の結果としての総括は必要ではないでしょうか。とりあえず、値下げをすれば乗る人はいるということは実証されたわけですが、それだけを言うために実験をやったのではないでしょう。
 最後に豊橋鉄道のLRV導入に当たって、商工会議所を中心に寄付金を募り、「地域公共交通活性化基金」が設けられるというニュースがあったので、紹介しておきます。
 市電LRV導入基金設立へ 東日新聞