コダクロームの広島〜荒神橋

広島電鉄 荒神橋

 広島駅前から広島電鉄の電車に乗ると、電停を出て右へカーブし猿猴橋町、少し直進して、また右へ大きくカーブします。その曲がった先にあるのが荒神橋です。広島駅前を出た電車は、すべてこの橋を渡って、市街地へと向かいます。広島は川の街ですから、広電電車が渡る橋はたくさんありますが、この荒神橋は、広電電車の渡る橋としてはおそらく唯一の「被爆橋梁」だそうです。
 橋を観察してみると、橋脚も欄干も補修が重ねられています。自動車の通行量も多いうえに、毎日ひっきりなしに重い電車が通っているので、それなりに老朽化が進んでいるものと思われますが、今日でも健在で、広島の動脈を支えています。
 広電にはずっと以前から、広島駅前を出て駅前大橋経由で八丁堀方面へショートカットする路線の計画があります。計画というよりも構想に近いもので、あまり具体化する気配がありません。
 この日はいい天気でした。夕方なので、西日が差し込んでいます。露出補正とか分からなくなって、もともとたいして分かっていたわけではないけれども、グリーンムーバーらしき電車が止まっているところが荒神橋です。逆光に輝くレールは、いつになくその存在を主張し、特別な表情を見せてくれるような気がします。