パーク・アンド・ライドと路面電車

豊橋鉄道 3104号

 パーク・アンド・ライドというのは、あるところに駐車場を設けて、電車に乗り換えてもらうことで、本来は市街地への自動車の流入の抑制する方法と考えられていると思います。パーク・アンド・ライドはいろいろなところで行われていますが、明確に市街地への自動車の流入の抑制を意図して行われているものはあまりなくて、電車のお客さんへのサービスの一環として、行われている例が多いようです。
 京都市が紅葉の時期の嵐山の混雑緩和を目的として、パーク・アンド・ライドを行うという記事がありました。
 京都市、渋滞緩和へパーク&ライド事業を本格実施 日本経済新聞
昨年は実験、今年は本格実施とのことです。企業の協力を得て、800台分の駐車場を確保したというから、かなりの規模になります。観光シーズンの京都の渋滞も半端ではないので、こういう計画が持ち上がっているのでしょう。自動車で目的地まで行っても支障がなければ、わざわざ途中で電車に乗り換える人がいるとは思えないので、やってみるにはいい条件でしょう。やや特殊な事情ではありますが、自動車の交通量の抑制を目的としたパーク・アンド・ライドの事例として、注目しておきたいと思います。
 もうひとつは豊橋鉄道の例で、赤岩口に駐車場を設けて、駐車料金と電車の定期をセットで発売するというもの。これは11台分で、規模としては知れていますが、「豊橋路面電車活性化事業計画」に盛り込まれていて、路面電車の利用促進を目的としたものです。
 路面電車でパーク&ライド 東海日日新聞
 市電赤岩口電停前に駐車場 パーク&ライドの利用促進図る 東愛知新聞
ターゲットとしては、会社に駐車場のない通勤客でしょうか。電停の近くに駐輪場を設ける「サイクル&ライドが市民の間に浸透し始めている」というのも面白いですね。乗客層からいうと、むしろ「自転車+市電」の方が、よく馴染むようにも思います。ということで、今日の画像は豊橋鉄道の赤岩口電停です。
 あとは、今、長崎で開かれている路面電車サミットの様子の記事がありましたので、紹介だけしておきます。
 地域の財産生かせ 長崎で全国路面電車サミット 長崎新聞
 全国の“ベテラン”路面電車5両、長崎市をパレード 読売新聞