ある調査結果

広島電鉄 5010号

 小ネタ集のような広電の記事があって、広電で唯一、安全地帯のない小網町が「意外なお役立ち電停になっている」とか、面白いことが書いてありました。
 広電〈上〉 ワインと夜景 ふれあい電車 asahi.com
これは心温まる読み物なんですが、もうひとつこういう記事も出ていました。
 広電・岡電で速度超過常態化 中国新聞
 広島電鉄岡山電気軌道路面電車で制限速度を超えるスピードの走行が常態化していた可能性が高いことが、行政評価局の調査で明らかになったとのこと。せっかくなので、もとの調査結果を見ておきましょう。
 路面電車の安全確保及び利便向上に関する行政評価・監視結果 中国四国管区行政評価局
「行政評価・監視」なので、対象は路面電車事業者の監督官庁である中国運輸局への改善意見ということになっています。項目としては5つ。こういうようなことを、中国運輸局が指導すべきという意見です。

  • 安全運行の確保

 制限速度を遵守させるため運転士教育の徹底、速度計設置の推進

  • 横断歩道における安全確保

 横断歩道の軌道敷部分の維持管理、整備・改良

  • 電停における安全確保

 ホームの幅が狭い電停の改善等

  • 電停における時刻表等の適切な掲示

 電停における時刻表、運行系統図及び小児運賃の適切な掲示など

  • 交通弱者に対する配慮

 電停スロープの改善、低床車両の情報の周知
今は個別の中身について言及するだけの余裕はありません。終点の一つ手前の電停の時刻表未掲示とか、おそらく一瞬に近い速度超過(岡電のはほとんどこれでしょう)とか、それだけとると揚げ足取りのような見方もできるものも含まれていますが、全般的には、役所なりにお客さんの視点に立った改善提案になっているのではないでしょうか。路面電車事業者と運輸局だけでは措置できないこともあるし、長期的に考えるべきこともあって、手はつけているがということもあるけれども、問題提起と考えると、かなり検討したうえでの内容であるという印象は受けました。
 今後運輸局からの措置が行われることになるでしょう。よい方向に変わるきっかけにしてほしいと思います。