阪堺電車の社会実験(初日)

阪堺電気軌道 モ606号

 年度でいうと、今日から下半期、関西では阪急と阪神経営統合がスタートしました。路面電車業界では、岡山ではICカードHarecaが導入され、阪堺電車の料金均一化社会実験がはじまりました。まずは近場ということで、午後から阪堺電車に乗ってきました。
 この社会実験は、路面電車活性化のために、堺市阪堺電気軌道の共催で行われているもので、我孫子道を超えて乗車する場合、通常2区間運賃290円のところ、1区間運賃200円で乗ることができるというものです。対象は現金と回数券利用者で、期間は10月1日から11月30日まで。社会実験の告知は電停での貼り紙、一斉放送と電車の車内放送、そして画像のように一部の電車に幕を設置することで行われていました。
 往きは14時過ぎに南霞町から浜寺駅前まで、1時間ほどつぶして、16時過ぎに浜寺公園から恵比須町まで乗ってきました。乗った時間帯も中途半端で、天気が悪かったことも影響しているのか、印象で言うと、ことさらに多くのお客さんが乗っていたようには思いませんでした。もっとも、予測としては2割増ですから、普段10人とすれば12人ということで、ぱっと見て分かるほどお客さんが増えることが期待されているわけではありません。車内のポスターによると、10月15日の堺まつりの当日は、阪堺線の増便もあるようです。期間全体の動向が統計としてどのように把握されるのか、楽しみです。
 その他のニュース、昨日9月30日に、熊本市の観光キャンペーンとして伊予鉄道の市内電車を無料運行したそうです。
 熊本市:ぜひ来てね よろい武者ら、繁華街パレード 松山で観光キャンペーン /愛媛 毎日新聞
「熊本にも路面電車があるので、無料にすることを考えた」そうですが、観光キャンペーンとして、他都市の路面電車を無料にするというのは聞いたことがありません。熊本でデパートがスポンサーになって、熊本市電を無料にしたことがあるので、もしかすると、それがヒントになっているのかもしれません。
 もうひとつ、11月25日と11月26日に「鉄ちゃん王国とやまLRTフォーラム」というものが開かれるとのこと。主催は北日本新聞社、未来観光戦略会議、共催は富山市高岡市射水市
  鉄ちゃん王国とやまLRTフォーラム
路面電車LRTのシンポジウムは、各地でよく開かれていますが、ネーミングセンスはともかく、「マニア向け」を打ち出したイベントは、はじめてかもしれません。「マニア向け」といいながら、富山の路面電車の走る3市の市長さんが出られるなど、なかなか気合の入った企画だと思います。