名古屋市市電・地下鉄保存館を訪ねて

名古屋 レトロでんしゃ館

 ようやく18きっぷ1回目、名古屋へ行ってきました。名古屋は通過したことは数え切れないけれども、降りたのは2回だけで、土地勘がまったくありません。行程にしばられたくなかったので、電車の乗り継ぎも調べず、腕時計も外して行きました。今日の目的地はこちらです。
 404 NotFound|名古屋市交通局
市電保存館で、常時公開されているのは、名古屋のほかに横浜、仙台くらいでしょうか。もうちょっと幅広く路面電車が展示・常設公開されている施設になると、札幌とか東急・東武の博物館があります。今挙げたところは、どこも行ったことがありません。今回の名古屋がはじめてです。
 目的地は地下鉄の「赤池」という駅のそばということで、「鶴舞」で乗り換えれば一本で行けそうなので、JRを名古屋で中央線に乗り換えて、赤池に到着しました。そこまではよかったものの、地図をいい加減にしか見ていなかったため、駅の1番出口から出て出てから全然違う方向をさまよってしまいました。2番出口から出ると、案内があります。それにそって行けば、徒歩10分足らずで名古屋市交通局日進工場の一角にあるレトロでんしゃ館に着きます。
 目的地のレトロ電車館は立派な施設でした。簡単にイメージできるように言うと、学校の体育館の中に電車が置いてあるとでも言えばいいでしょうか。配置はこの種の施設としては、ゆったりしていて、交通局のOBさんとおぼしきスタッフの方が常駐しています。入場無料。電車の他には、小さな地下鉄の運転シュミレーターがあるくらいですが、家族連れを中心に、人間の数としては、二、三十人のギャラリーがいて、思ったよりも賑わっていました。
 こういうところなので、保存状態は極めて良好です。現役の電車よりもよい状態だと思います。展示車両の市電3両、地下鉄2両の詳細は、上記公式サイトを見ていただければよいかと思いますが、市電の展示は、主力形式だった1400型、名古屋市電名物連接車の3000型、PCCカーの2000形と、個性豊かな代表的車両が保存されていて、じっくり見学させていただきました。1400型と3000型の木製の内装は、ニス塗り仕上げで工芸品ともいうべき趣を持っていて、今時の、叩けばペコペコいうような電車とは、まったく違います。時代も価値観も異なるので、どちらがいいという訳ではありませんが、とにかく別物という感想を持ちました。それにしても、3000型連接車の重量感はすごい。どんな走りをするのか、いちど乗ってみたかったです。
 保存車両はいろいろな形で保存されていますが、ここはたいへんに恵まれた例で、おそらく少なくはない額の運営費を負担しているであろう、名古屋市交通局の見識の高さには敬意を表したいと思います。
 レトロ電車館を出た後、小牧へ行って薄幸の新交通システムの路線を1往復し、地下鉄で名古屋に出て、再びJRに乗って、岐阜に寄って帰りました。岐阜のことは、次回にでも書きます。