架線レスLRVと芝生軌道

鹿児島市電 2102号

 かねてから川崎重工が開発を進めているとの噂があった「架線レスLRV」についての記事が出ています。この日記を書いている時点では、川重の公式サイトには情報はありません。
 川重、電池駆動路面電車を開発へ=架線がなくても走行可能 時事通信 YAHOO!NEWS
 架線なし、超低床の路面電車―川重 時事通信 YAHOO!NEWS
下の記事には、完成予想図の画像があります。愛称は「SWIMO(スイモ)」、ニッケル水素電池搭載で、「来年中に実験車両を製作し、将来の実用化を目指す」とのこと。画像ではパンタグラフはないのですが、記事をよく読むと「架線がない場所でも一時走行できる」と書いてあるため、ハイブリッドタイプかもしれません。
 電池で走る電車の記事がもう一つ。以前から福井鉄道実車実験をしているグループで、こちらはリチウムイオン電池を使用、今回は深夜に武生から福井間のノンストップ走行の実験もするそうです。
 電車走った 実用化へ前進 『改良電池』寿命は長〜く 福井大チームなど開発 日刊県民福井
実は、こういう電池で走る、架線がなくても走れる電車には期待するところが大きいのです。非電化路線への乗り入れとか、架線のメンテのコスト削減とか。ただ、大きさ、性能、持久性、耐久性といった面で、実際の営業運転の電車の動力たり得る電池が開発されないと、話になりません。正直言って、今の時点で、近い将来に実用化できるレベルにまで到達するとは思えませんが、研究を続け、一定の成果を挙げているているグループもあり、また、今回、川重のような大手メーカーが開発を発表したことは、実用化に向けて、一歩進んだとは言えるでしょう。
 もうひとつ、鹿児島市電の芝生軌道のニュースも紹介しておきます。これは市の予算で計上されていた分でしょう。2007年度末までに、鹿児島中央駅前−鹿児島駅前間の軌道敷約1700メートルを全面緑化するとのこと。南日本新聞の記事なので、いつものとおりリンクせずにURLだけ記載します。
 http://www.373news.com/2000picup/2006/06/picup_20060612_11.htm
芝生軌道の実用化という意味では、日本では鹿児島市電が先駆者になりそうですね。今日の画像は、鹿児島中央駅の芝生軌道です。撮ったのが冬なので、芝の色がよくないですが、お花も咲いていて、月並みな言い方ですが、都会のオアシスになっています。