岐阜・路面電車・その後(その3)

名鉄 モ884ー885号

 引き続き中日新聞に岐阜の路面電車の軌道撤去の記事が出ています。
 廃線軌道を撤去へ 名鉄、岐阜地区3線の一部 中日新聞
田神線1.4kmのうち、岐阜競輪場西側の600mを撤去ということで、水路をまたぐ部分の舗装補修工事と併せて実施されるとのこと。軌道の撤去費等は名鉄の負担になるようです。今後も、道路の舗装補修工事が必要な箇所から、軌道の撤去も同時に進められることになるのでしょう。
 田神線はもともと岐阜工場への引込み線で、美濃町線新岐阜駅乗り入れに伴って、営業線となりました。ある段階で示された「再生」プランでは、美濃町線田神線を使わずに徹明町経由で岐阜駅前方面へという構想が示されていたので、電車のネットワークとしては、あまり大きな意味がないのかもしれません。しかし、市ノ坪には車庫と工場があったので、「再生」に当たって田神線を使えないのであれば、別に用地を確保して車庫と工場を移す必要が生じます。
 この記事にも、「路面電車再生運動もあり、撤去計画は具体化していなかった。」とあるので、少し調べてみました。最近は、募金をやっているくらいしか知らなかったのですが、ネット上の記事にはなっていないものの、施設譲渡の申し入れ、役所への申し入れ書の提出など、いろいろな動きがあるようです。
 路面電車エンジェル基金
ずっと思っているのですが、局所的な運動に留まっていて、広がりがあまりないような印象があります。1000万円集まったのだから、一般にもそれなりの理解は得られているのでしょうが、とにかくお客さんとなるべき人たちの支持が不可欠だと思います。そして、軌道撤去開始のニュースは、それをテコにして「再生運動」を「軌道に乗せる」最後の機会であるような気もします。