はじめての貴志川線

南海貴志川線 2703号

 18きっぷが使えるのも今週末で終わりなので、今日も行ってきました。ちょっと用事があったので、遠くへは行けず、前から一度行こうと思っていたところへ行ってきました。南海貴志川線です。
 貴志川線南海電鉄が撤退を表明し、昨年の10月1日で廃止されることになっていました。しかし、その後住民と行政の間で存続が模索され、岡山電気軌道が事業を承継することが決まって、岡電の子会社としてわかやま電鉄が設立されます。現在は、わかやま電鉄として営業をはじめる今年の4月1日までの準備期間として、廃止予定日を繰り下げて南海が運行している、簡単に言うとこんな状況です。
 ここの住民のみなさんの鉄道存続運動は、NHKのテレビでやりました。
 http://www.nhk.or.jp/gokinjo/backnumber/040902.html
このテレビは私も見ていました。承継主体が三セクか民間かの違いはありますが、万葉線の存続運動を手本にして成功した例だと思います。最後の半年くらいで勝負を決めたところも似ている気がします。
 今日乗ってみた感想ですが、沿線環境としては鉄道経営が成り立つ可能性は十分あるように思いました。車両基地のある伊太祁曽駅を過ぎると、山の中へ入って行きますが、すぐにまた開けて、西山口駅のそばには新興住宅地が広がっていました。終点の貴志駅のまわりは、街が薄く広がっているという印象で、鉄道を中心に街が発展してきたのではないことを感じさせました。
 交通センター前という駅のそばに交通公園があって、路面電車が置いてあったので、下車してみました。南海和歌山軌道線のかと思いましたが、大阪軌道線(平野線)の電車でした。和歌山城に保管されている南海和歌山軌道線の電車については、貴志川線の後で訪ねてきましたので、回を改めて書くことにします。
 岡電の社長さんが、貴志川線について、将来はLRT化も検討したいというようなインタビューでの発言があったと記憶しています。その意味するところは、おそらく併用軌道にして市内中心部へ乗り入れということではなく、もっと小型の路面電車タイプの電車にして、フリークエンシーをあげるということではないでしょうか。現状、昼間は30分に1本で運行されていますが、できれば15分に1本は欲しいですね。とりあえず最初の10年でどうなるかがポイントになります。路面電車じゃないけど、鉄道存続に関する住民の取り組み、岡電がらみ、LRT化(?)ということで、今後も注視したいと思います。
 ニュースは宇都宮のLRTについて。事業手法の検討会が行われたとのこと。
 LRT 事業手法グループ、2試算示す 採算ライン下げ−−検討委 /栃木 毎日新聞