阪堺電車と堺のLRT 2006

阪堺電気軌道 モ503号

 昨年のお正月にこういうエントリーを書きました。
 阪堺電車と堺のLRT - 猫電車日記
そこには、阪堺電車堺市内の廃止が具体的な話になってくるかもしれないと書いてありますが、昨年はそういう話にはなりませんでした。しかし、廃止の撤回という意思表明もないので、阪堺としては、廃止の意向はもっているということに変わりはないはずです。
 他方、堺のLRTについては、昨年動きがあって、南海本線堺駅から南海高野線堺東駅間の整備を先行させるという発表がありました。今年、というか来年度に具体的な事業計画として固めていくということのようです。どう考えても、東西方向に新たに軌道を整備して、これと交差する南北方向の軌道が廃止されるというのは、理屈に合いません。来年度策定されるという整備計画に、阪堺電車とのネットワーク化という視点を盛り込んでほしいと思います。昨年行われた堺でのLRTシンポジウムでも、富山ライトレール富山地鉄市内線との接続計画だけでなく、軌道事業の運営に当たっての人的支援も含めた連携を明言していたのに対し、堺の方は阪堺電車との接続は「アイディアの段階」で、現実には何も決まっていないような言い方になっていました。堺でのLRTシンポジウムの議事は、毎日新聞に掲載されたし、当ブログでも感想を書きましたが、最近Web上にも出ていますので、この際、紹介しておきます。
 LRTシンポジウムin堺:市民の足、未来形 人と環境に優しく 毎日新聞
 その中で、堺のLRT計画は行政主導なので、市民の支援をいただければありがたいという趣旨の発言があったのですが、今度、ヨーロッパのLRTの「市民視察」というのをやるようです。半額は市の負担とのこと。
 LRT:次世代型路面電車、3月に欧州視察 堺市が参加者募集 /大阪 毎日新聞
こういうことをきっかけに市民レベルでのLRTへの関心が高まることを期待します。さて、今年はどういう展開になっていくでしょうか。今日の画像は、あえて堺ではありません。今年の元日の住吉鳥居前阪堺電車、オレンジの雲電車です。