豊橋鉄道 3100形

豊橋鉄道 モ3107号

 豊橋の続きです。画像は東八町の交差点から。ここは2方向に歩道橋があるので、上がってみるといろいろな角度で電車の走る姿が見られます。写っている電車は3100形3107号で、この現在の主力形式である3100形も岐阜からの譲渡車両の転入に伴い、今年度中に形式消滅すると言われています。もとは名古屋市電の名車と呼ばれた1400型(どうも名古屋市電では「型」の字を使っていたようです。)で、豊橋に現存する7両のほかにも2両が静態保存されています。
 名古屋市電1400型車輌 展示ガイド 名古屋市科学館公式サイト 
 レトロでんしゃ館 市電1400型 名古屋市交通局公式サイト
後者のサイトの解説によると、「昭和12年に開催された汎太平洋平和博覧会への乗客を輸送するため、「博覧会にふさわしい世界一の電車」との意気込みで製造された」とのこと。折りしも名古屋で万博が開催されている今年、引退していくというのも何かの因縁かもしれません。
 ここでは解説されていませんが、豊橋鉄道に現存している3100形は、マキシマム・トラクションという、2つの車輪の大きさの違う特殊な台車をはいています。動輪を大きく、従輪を小さくすることにより、動輪により大きな荷重をかけて推進力を高める仕組みを取り入れた台車で、同時に出入り口の低床化も図れるため、昭和初期の大都市の路面電車に多く採用された台車です。もっとも、調整が難しく条件によっては脱線が頻発したりと問題もあったようです。私の知る限り、現在稼動している電車で、マキシマム・トラクションの台車をはいているのは、この豊橋鉄道3100形だけだと思います。台車は撮ってきましたが、画像を見てもよく分からないので、機会があればぜひ実物をご覧ください。
 その他の話題を紹介しておきます。
 岐阜の路面電車廃線:「県の主導で協議会を」 新たな活用で有志、要望へ /岐阜 毎日新聞
いつのまにか、また岡電がパートナーになったようです。いつもそう書いている気がしますが、地元の一般の人、すなわち、「お客さんとなるべき人々」がどのように受け止めているんだろうと思います。