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札幌市電 335号
 存続の決まった札幌市電に関して、こんな記事がありました。
 札幌駅直結がカギ/札幌市の路面電車 asahi.com
 現在、路面電車が残っているところは、JRの駅から繁華街が、歩くにはちょっと遠いくらい離れていて、その間の連絡の機能を担っているところが多いように思います。「市内電車」としての機能を必要とする人の流れがあるわけです。
 そこで札幌の場合はどうかというと、確かに札幌駅前からすすきの方面は少し離れてはいるのですが、この間には地下鉄があって、地下鉄のネットワークは都市の交通機関としてそれなりに充実しています。つまり、札幌の基幹的な交通機関としての役割は、すでに市電から地下鉄へ移っているため、結局、札幌駅前まで市電を延長しても、現在の市電路線の沿線と、札幌駅方面との交通需要を取り込むことが中心になって、その限りで確実に利便性の向上と乗客増は期待できるものの、「再生の鍵」というほどの決め手にはならないんじゃないでしょうか。記事に出てくる広島や岡山は地下鉄がありませんから。もちろん札幌の玄関口としての札幌駅前に市電が来ているという象徴的な意味は十分にあるでしょうが。この記事を読んで、そんな感想を持ちました。
 ところで、札幌市中央区役所のサイト「市電倶楽部」で、市電の動画が見られるので、併せて紹介しておきます。
 http://www.city.sapporo.jp/chuo/shiden/shiden_index.html
ディーゼルの市電、ささら電車、2軸単車の装飾電車など、珍しい動画があり、連接車が次々と行きかう様子は、札幌市電の全盛時代を捉えた貴重な記録になっています。



JR西日本 クハ111−5261
 事故の日もそのことを書いたので、運転再開2日目の今日、JR宝塚線の尼崎〜伊丹間を往復したこともここに書いておきます。別に何か深く考えたわけではありません。会社の帰りにふらっと乗ってみただけです。
 19:02発快速福知山行き、尼崎駅2番ホームにやってきた電車は、前の4両が小浜線用のリニューアル車、後ろ4両が「ブルーライナー」でした。以前と違う電車は、しかし、以前と同じように多くの通勤客を乗せ、スロープを駆け上がり、ガードレールが擦れる音を立てながら大きく右に曲がって、工場のわきをすり抜けていきます。車窓からは、薄い雲に覆われて、ぼんやり浮かび上がる西日が見えていました。
 帰りは快速同志社前行き、前から2両目のモハ207−510に乗車しました。塚口駅を通過した直後、大きくスピードを落とし、事故現場にさしかかりました。
 ライトに照らされたテントの中には、たくさんの供花が並んでいるのが見えました。