福井鉄道探訪(その3)

福井鉄道 モハ201F

 「探訪」というタイトルを付けてますが、それほど大げさなものではありませんね…。
 これが福井鉄道名物のホールディングステップです。高いです。私のような不慣れな人間は、手すりに捕まらないと降りられません。外付けで2段もステップがある電車はちょっと他に思い当たりません。今度福井へ来る名鉄揖斐線の電車は、岐阜市内線では外付け1段ステップとなりますが、感覚的にはこれよりはるかに低いように思います。
 福井鉄道福武線は、もともと福武電鉄として武生から福井新まで開通し、その後福井新から武生新まで、さらに戦後になって田原町まで路線延長したという歴史を持っています。だから、普通の路面電車のような市内電車のような性格は薄く、都市間鉄道が一部併用軌道上を走っているわけで、車両も普通の鉄道車両が使われています。
 はるか昔、京浜急行の品川付近、京王線の新宿付近、阪神電車の三宮付近など、都市中心部に併用軌道を持っていたところがありました。いちばん最近まであったのは山陽電車兵庫駅付近でしょうか。最近といっても昭和43年までなので、残念ながら私は知りません。それらは通常の鉄道線になったり、地下化されたりして、高速鉄道になった。福井にはそこまでの需要も必要性もなかったから、こういう形で現在まで残ってきたのでしょう。
 あしたは晴れ ROBAの会会長の内田桂嗣さん 乗りたくなるような電車に asahi.com
 そうですね。とりあえず行政が前向きなのはうれしいことですが、たくさんお客さんに乗ってもらわないとね。ところで「京都市電は北九州市路面電車で活用されていたし」というのは、何か誤解ではないでしょうか?
 「ROBAの会」って名前は聞いたことがあるんですけど、よく知りません。調べてみると「RACDA」の福井版のような会みたいです。
 ROBAの会 ふくい路面電車とまちづくりの会 ウェブサイト
 今回の岐阜の低床電車の導入によって、大げさに言えば福井鉄道は創業以来の大転換期を迎えます。移ってきた電車たちを福井のみなさんが「乗りたくなるような電車に」育ててあげてください。