御崎公園の神戸市電

　ちょっと出かけたので、久しぶりに御崎公園の神戸市電１１０３号に会ってきました。広電から帰ってきた電車です。そのことはウチのサイトにも書きました。
　広島の神戸市電 １１０３号里帰り
　早いものでこの電車が広島から帰ってきて、この3月で2年になります。里帰りの実現に当たっては、関係機関への陳情や働きかけを精力的にされたベテランの鉄道ファンの方がおられるそうで、その熱意には本当に頭が下がります。私なんか、江波車庫の奥に１１０３号が保管されているのは知っていましたけど、漠然と神戸へ帰らせてやればいいのになぁと思っていただけでしたから。
　去年の台風のためか建屋の屋根の板はめくれあがっており、車体の外板にも錆が浮いてきていましたが、それはそれとして、１１０３号は近所のネコと一緒に穏やかにひなたぼっこをしていました。できればモ１７１みたいに塗装を全部剥がして塗りなおしてやれればと思うのですが、広島からの輸送費だけでもかなりかかっているはずなので、あまり多くを望むわけにもいかないでしょう。
　明日で阪神・淡路大震災からちょうど10年を迎えます。当時広島にいた15両の神戸市電には、震災直後から15日間、車内に募金箱が設置され、計約131万円の浄財を集めたそうです。この話は里帰りのときの中国新聞の記事ではじめて知りました。もちろん、募金箱を設置した広島電鉄の方と、そこに募金をして下さった広島のみなさんの善意ですが、そこに神戸出身の電車たちが一役買ったことは記憶にとどめておきたい、そんな気がします。