鈴の音

長崎電気軌道 305号

 長崎も被爆60年です。お正月に連載された企画記事のようで、5回とも長崎の路面電車がテーマになっています。
 荒野の鈴1 1945.11.25 路面電車復活 読売新聞
 荒野の鈴2 夜間の薄暗いライト 漂う敗戦ムード 読売新聞
 荒野の鈴3 稲妻のようなせん光 焼け落ちた駅舎 読売新聞
 荒野の鈴4 「1日も早い復旧を」 焼け跡から資材調達 読売新聞
 荒野の鈴5 生き抜いた電車 米で手厚い扱い 読売新聞
 広島の場合は被爆電車という象徴的な存在があって、『電車内被爆者の証言』という広電がまとめた本もあり、当時電車を運転していた家政女学校の生徒さんのドキュメンタリーもテレビで放送されたりして、電車にまつわる被爆体験はよく知られているように思うのですが、長崎に関してこれだけまとまったものは、はじめて読みました。連載のタイトルにも使われてますけど、「鈴ば鳴らしてくれんやろか」というのがいちばん印象に残りました。どうして警鈴を鳴らしてくれとお客さんが言ったのか、その理由までは、私の貧困なイマジネーションが及ばないのですが。いちいち理由なんかなかったのかもしれないなと思ったりもします。
 長崎の電車たちは水害も乗り越えてきました。それはこの本で読みました。

長崎のチンチン電車

長崎のチンチン電車

 多くの人々の苦労と努力によって走り続けてきた路面電車、広島と長崎、あらためて言うまでもなく、今では日本を代表する路面電車の街です。