阪堺電車のお正月(その3)

馬車鉄道跡 東天下茶屋

 住吉の画像ばかりになっていますが、今回は天王寺から住吉まで、写真を撮りながらブラブラと歩きました。そして、東天下茶屋で前に電車の中からチラッと見て気になっていたものを見てきました。その存在はあまり知られていないように思うので、紹介します。
 それが、この「馬車鉄道跡」の石碑です。石碑の横には次のような文言が書いてあります。
「軌道上の客車を馬に牽かせた鉄道が明治33年(1900)四天王寺西門前から東天下茶屋間に開通した 明治41年に廃され 同43年から電化された これが現在の阪堺電気軌道上町線となった」
 馬車鉄道から市街電車に衣替えしたところは、結構あるようです。今、高松吉太郎氏の本をペラペラとめっくってみたんですが、東京、小田原、山梨、名古屋、高崎、函館、札幌、秋田が馬車鉄道起源の路面電車として挙がっています。
 この横には大阪市教育委員会の設置した解説プレートがあって、「たちまち繁盛し、2年後には下住吉まで延長された」とあります。わずか8年あまりですけど、昔の人は馬の牽く客車に乗って住吉大社へお参りしたんでしょうか。それとも、一般庶民には手の届かないものだったんでしょうか。これを見て初めて気がつくことでもないんですが、阪堺電車がもう95年くらい初詣の人々を運んでいるということも分かりました。