青春18きっぷ〜岐阜日帰りの旅(その4)

名古屋鉄道 モ780形

 街灯がともり雨も降り始めた新岐阜駅前には、お客さんを待つ電車の姿がありました。ここへ来ればいつも見られる、この当たり前のような光景…。
 岐阜の路面電車の運営に名乗りを上げているというフランスのコネックス社の動きについて、いくつか記事がありました。
 日本を漁る外資の貪欲 箱根の有料道路、チンチン電車… asahi.com
 岐阜地区への公共交通事業参入 コネックス社の提案に難色 YAHOO! NEWS 中日新聞
 報道されている範囲でしか分かりませんけど、どうもこの会社の考えていることは、公共交通機関を再編するだけでなく、大きな意味で都市計画というか都市政策というか、記事では「街づくり」という表現も出ていますが、そういうものに関与して、路面電車がビジネスとして成り立つような「しかけ」作りをさせろというようなことのようです。たんに不採算な電車の運行を引き継ぐという奇特な話ではなくて、儲からないなら儲かるように考えてやるから、行政には実現できるよう協力なり負担せよと。
 コネックス社の提案は、発想の転換と言えなくもないし、彼らに任せれば素晴らしいことをやってくれるかも知れませんが、その提案を受け入れる「大英断」(とその背後となるであろう「コンセンサス」なるものの形成)が役所に可能であれば、名鉄への赤字補填でも、「上下分離」による運行継続でも「大英断」できたんじゃないでしょうか。
 電車がなくなって、バスや自家用車に通勤・通学輸送がシフトした結果、大渋滞が発生して都市の機能がマヒするようなこと、少なくとも現時点でそのような予測はされていないはずですが、そういうことにでもならなければ、コネックス社の話は進まないような気がします。
 路面電車が活かせる街づくりができれば、素敵なことですけどね。少なくとも私の趣味的には。