堺市東西交通網整備について

阪堺電気軌道 1001号

 堺市東西網3ルート案 費用を試算 読売新聞
 堺市中心部をつなぐ交通網の整備をめぐって、ルート案、LRT、BRT、バスの高度化の3手法のそれぞれについて、整備費用、需要予測は示されたという記事です。この会議の資料と議事録は堺市役所のサイトで公表されています。
 堺市都心交通検討会議 堺市
新聞記事だけ読むと、東西交通網の整備の方向性を決めるということのようですが、会議の目的は「市の都心交通のあり方を検討するに当たり、有識者等に専門的見地から意見をいただくこと」だそうなので、この会議で決まったことを、直ちに堺市の政策として推進するわけでもないようです。
 もともと東西鉄軌道という構想がずっとあって、長い時間をかけてLRT計画をつくってきた、それが市長選挙による「民意」として中止に至ったという経過をたどってきました。この有識者会議でどういう「方向性」が示されるにせよ、「民意」に反する「方向性」であるならば、それが堺市としての交通網整備の方向性になり得ないと考えるほかなく、仮に東西交通網の整備が必要ということになったとしても、LRT、BRT、バスの高度化の3手法が基本的に同等の機能を持つものであれば、「市民目線」から見たときに、整備費用の多寡で優劣が決まるわけで、それについて有識者の先生方のご意見を賜るまでもないでしょう。
 ということで、結局、この有識者会議の結論がどうあれ、LRT計画が復活することはないという感想を持ちました。