懐かしい市電とバスのある風景

懐かしい市電とバスのある風景 大阪歴

 大阪城のそばにある大阪歴史博物館というところへ行ってきました。今年開館10周年になるそうですが、私は入るのは初めてです。「懐かしい市電とバスのある風景」という特集展示が行われていて、地下鉄の駅にもポスターが貼ってあります。
 大阪歴史博物館:第73回特集展示「懐かしい市電とバスのある風景」
 この特集展示は、企画展のようなものとは規模が違い、常設展示の一部として行われています。スペースは小学校の教室2つ分くらいでしょうか。内容は大阪市交通局所蔵の資料の展示で、写真のパネルが40点くらい、市電とバスの模型が数点、ポスター、乗車券類、地図などが十数点並べられていました。展示の中心は写真パネルで、2階つき電車、散水車から1960年代までバランスよく選ばれています。展示会のタイトルには入っていないのですが、ポスターや資料には地下鉄のものもあって、「地下鉄工事写真帖」という、めくれないけれどもめくってみたくなるようなものも展示されていました。
 大阪の公営交通は「モンロー主義」とも言われる独特の歴史を持っていて、掘り下げてみると面白いはずなのですが、今回の展示には、おそらくそういう目的はなくて、「懐かしい」というもっぱらノスタルジックな観点から、企画されている印象を受けました。
 端的に言って、規模、内容ともにわざわざ見に行くほどのことはないと思います。でも、大阪歴史博物館を見たことがないというのであれば、他の常設展示と併せて、訪ねてみるのも悪くないでしょう。