セントラム効果

富山地方鉄道 デ9001号

 セントラム開業 平日に恩恵 路面電車の利用 4割増 中日新聞
 富山市内を走る路面電車全体の利用者数が、セントラムの開業効果で、平日は42%、休日は12%増加したそうです。調査結果それ自体は客観的なものなので、どうこういうことではありませんが、「路面電車全体の利用者数」が42%増えるというのは大きすぎる気がするし、平日と休日で3倍以上違うというのも理由がよく分かりません。大きなお世話ですが、もう少し要因分析をした方がいいように思います。新線開業に伴って、利用者が一定程度増えているということ、当たり前のことかもしれませんが、認知され利用されているということなので、それは結構なことだと思います。
 他方、中心市街地での滞在時間はあまり増えていないとのこと。それはそうでしょう。中心市街地へ向かう交通手段として電車を利用するということですから、それと滞在時間が延びるということが、直接結びつくはずがありません。電車で来たからといって、新たに立ち回る先が増えないと、滞在時間は増えてこないと思います。車じゃないからお酒飲んで帰ろうかということくらいはあるかもしれませんが。
 この記事では明らかではありませんが、中心市街地への「立寄者」の数が増えているのかも気になります。いつも言っていることですが、電車が開通しただけでは、それが「起爆剤」の役割を果たし得るとしても、ただちに街が賑わい始めたりはしないでしょう。しかし、富山に限れば、併せていろいろな市街地の活性化策が考えられているので、長い目で見たときに、それなりの効果は出てくるはずと思っています。