嵐電と宅配便

京福電気鉄道 モボ632号

 嵐電ヤマト運輸で、路面電車を活用した宅配便というのが始まるそうです。簡単に言うと、京都市内の一部の区間の輸送に嵐電を使って、駅からは「リヤカー付き電動自転車」で集配するというものです。
 路面電車を利用した低炭素型集配システム開始について ヤマト運輸
 雑記帳:宅配、トラックの代わりに路面電車 京都で開始 毎日新聞
 嵐電がクロネコに 国内初路面電車荷物集配システム KBS京都
 こういうのは、全国初ということらしいですが、確かに聞いたことがありません。貨物輸送という意味では、玉電が砂利を運んでいたとか、いろいろあるでしょうが、路面電車を利用して小口の荷物を運ぶというのは初めてでしょう。路面電車の全盛期は、郵便小包国鉄の駅止かくらいしかなかったし、電停から先の配達の手段も必要だから、あまり路面電車で荷物を運ぶという発想はなかったと思います。私が実際に見たことがあるのは、揖斐線の直通車が新岐阜で新聞を積んでいたことぐらいです。
 もっとも、大きな運送会社なので、嵐電を活用する輸送の取扱高は、たかだか知れていることでしょう。だから、今のところ、世の中に「エコ」をアピールする以上の意味はあまりないかもしれません。でも、これが続けられていく、あるいは広げられていくということの可能性まで否定することはないと思うし、少なくともできることから始めるということは、「エコ」に取り組むうえで、意義あることだと思います。
 しかし、この「リヤカー付き電動自転車」のドライバーは、雨とか夏とか冬とか、かなりたいへんそうですね。