まもなく開業100周年 嵐電(その2)

京福電気鉄道 モボ26号
 昨日の続きです。広隆寺の前の横断歩道で信号待ちをしている間のスナップです。人や自転車のすぐ横を電車がすり抜けています。歴史的な経過から言うと、道路の端に軌道を設置したのではなくて、軌道の一部が後から道路と兼用になったという風情です。電車は100年前から走っているから、これでうまくいっているのでしょう。表面的なことだけを見て、ここにこういうのがあるから、他のところでもできるだろうと考えるものではないと思います。電車はレトロ調の26号です。
京福電気鉄道 モボ105号
 これは、反対側から見たところです。電車はモボ105号で、おでこが広くてシンプルなデザインが好ましく感じられる車両です。向かって右手には広隆寺の山門が威容を誇っていて、目の前を通う嵐電を100年間見続けています。一口に100年というけれども、その1人の人間が実体験として感じることが稀であるような時間の長さの中で熟成されてきた街と電車の関係が、ここに表れているような気がします。広隆寺の山門を背景にした嵐電は定番の撮影スポットになっていて、この日記でも過去に貼ってあると思います。
京福電気鉄道 モボ631号
 最後は、昨年の秋から走り始めた「江ノ電号」です。これは、夕方、モト1001号を待っている間に撮ったものです。今さらながらですが、今回見るのも乗るのもはじめてでした。車内には鎌倉の大仏とか、江ノ島など沿線風景が掲示されていました。その中には、腰越のお祭りのときの併用軌道の様子の写真もありました。嵐電の標準色と配色は似ていますが、カラっと明るい印象を受けます。江ノ電は今年、全線開通100周年を迎えるそうです。古都を走って100年、嵐電江ノ電も次の100年もがんばってほしいと思います。