標準色が増える鹿児島市電

鹿児島市電 508号

 不況で目立つ「標準色」 鹿児島市電の車体広告減る 南日本新聞
鹿児島市電の話です。不況で車体広告の需要が落ち込んでいて、47両中17両に広告主がなく、13両が標準色になっているといいます。昨年同期に比べると、広告車両は7両減っているそうです。
 検証したわけではないので印象に過ぎませんが、路面電車の広告電車は全国的に同じような傾向にあるような気がします。「不況」と言ってしまえばそれまでですが、こういう経費は削減しやすいので、何らかの事情で、その必要があれば、すぐに切られるということはあるでしょう。ちょっと前に、市バスの民間委託の件が記事になっていて、簡単に交通局の収益が記載されていました。
 鹿児島市バス一部民間委託案 経営健全化へ市交通局 南日本新聞
 これによると、2007年度で市電は2億3000万円の黒字、市バスは4億5000万円の赤字、交通局全体としては3億円以上の赤字だそうです。市バス事業をどうするべきかは、今日の話としては別にして、市電事業単体で見ると、1両年間200万円余りの広告収入が10両くらい減ったところで、大勢に影響ないようですが、交通局としては、少しでも収入を増やしたい事情はあるようです。マニア的にはこのトロピカルな標準色には魅力がありますが、事業としては、広告を身にまとってもらって、収益に貢献してもらった方がいいに決まっています。
 それにしても、この記事は交通局から売り込んで書いてもらったんでしょうか。そうじゃなくて、最近標準色の市電が多いなあと記者が思って、取材に行ったんだったら、かなりのマニアじゃないでしょうか。