福井鉄道再建問題 その後の動き(その6)

福井鉄道 市役所前

 コメント欄にも書いていただいていますが、新しい福井市長が決まって、前市長の路線を継承ということで、福井鉄道の再建問題もおおむね道すじが付いてきたと見てよいでしょう。名鉄など関係者を交えた会合も、回を重ねています。
 福鉄経営再建で名鉄が具体的金額提示 「事業譲渡」「増資」で 中日新聞
27日に行われた会合では、名鉄サイドから提示されている、事業譲渡の場合と増資(又は損失補てん)の場合の具体的な金額が示されたとのことです。今日の段階では金額は明らかにされていません。
 前にも書きましたが、名鉄の示している3つの案は、事業承継をしようとする側からみれば、鉄道資産を買い取るか、借金ごと会社を引き取るかということで、理屈だけからいうと、同じような内容になっています。しかし、鉄道資産の買取の金額がいくらか、名鉄が穴埋めしてくれる金額はいくらかによって、承継の際、あるいはその後の運営にも大きな違いが出てくると思われます。したがって、名鉄提示案のどれかに乗っかるとすれば、これからの金額交渉は極めて重要な局面であるといえるでしょう。資産を買い取るにしても、鉄道資産の収益力は非常に低いという評価がなされているわけですから、値切る余地はあるでしょうし、福井県福井市はえちぜん鉄道のときの経験があるので、みんなが納得できる着地点を見出してほしいものだと思います。
 福井県知事は年末の会見で、福武線の問題は年度内に結論を出したいと述べています。
 知事年末会見 福鉄福武線 年度内に結論 プル計画慎重対応 福井新聞
 今年、かなり唐突に表面化した福井鉄道の再建問題は、年明けから年度末の3月に向けて、大きな山場を迎えることになりそうです。