福井鉄道再建問題 その後の動き(その5)

福井鉄道 803号

 動きといっても周辺状況ばかりですが、いくつか新聞記事を見ておきます。
 公共交通増便でサービス向上 福井市都市戦略協 福井新聞
福井市都市交通戦略協議会の第3回会合が開かれて、公共交通の利用者を増やすためのサービス水準向上策として増便が挙げられたとのこと。えちぜん鉄道LRT化は規定路線で、新幹線福井駅の工事の関係もあり、後戻りできない状況だと思いますが、福井鉄道の経営危機の表面化によって、何となく「地に足が付かない」感じになっています。とはいいながら、他方、福井市越前市中心市街地活性化計画が国の認定を受け、えち鉄のLRT化等、事業化の環境は整いつつもあるわけです。
 越前、福井市に認定書 中心市街地活性化基本計画 福井新聞
 福鉄の存続問題<中> 読売新聞
 この読売の記事は福井市長選がらみで、福井市の課題を取り上げるシリーズの中の1回で、経緯をまとめたもの。福鉄の経営危機によって公共交通戦略そのものが不透明になっている現状と、増え続けるであろう財政負担に関して「難題山積」という締めになっています。
 その福井市長選に立候補した皆さん方のアンケートという記事も出ていました。
 3候補者に政策アンケート 福井市長選 中日新聞
「地域鉄道存続」という項目を読んでみると、福井鉄道については、どの候補も同じような存続、活用という見解になっていて、あえて存続反対の唱え、自分の意見を際立たせようという、そういう候補はいないようです。
 関係者の会合は何回か持たれていますが、この問題に、具体的な動きが出てくるのは、福井市の新しい市長が決まってからになるのでしょう。現在の状況からして、福武線を「残す」という前提で、行政の負担をいかに小さくするかという方向での話になりそうに思います。