仙台市電「走れ いま一度」

長崎電気軌道 1051号

 求む!遠い記憶 市電の写真など展示 仙台で企画展 河北新報 
仙台の昔の乗り物の写真を展示する催しの記事なんですが、その中に「市電のビデオ「走れ いま一度」などの放映を予定」と書いてあったので、このビデオのタイトルで検索してみると、ネットで見ることができることが判明しました。再生にはReal playerが必要で、あまり画質がよくないですが、とりあえずどんな内容かは分かります。
 走れ いま一度|せんだいメディアテーク
廃止間際の昭和50年ごろの映像と、廃止のときの花電車、開業時の1形電車が復元されて走ったときの模様など、なかなか貴重な内容です。もとは8ミリフィルムのようで、語りをやっている方が撮ったのか、そのあたりの経緯は分かりませんが、走る仙台市電の姿がまとまって見られるだけでなく、現在運行されているレトロ調のバスから入って、定点対比もおりまぜながら、最後に環境とのかかわりに触れるなど、構成としてもちょっとした主張をもった作品になっていると思います。こういうビデオは、せっかく製作されても、あまり人目に触れないことが多いのでしょうが、こうやってネットで見られるようにしているというのは、素晴らしいことだと思います。
 私は仙台市電は知りませんし、仙台の街そのものも行ったことがなく、まったく知りません。この映像で見ると、市電廃止当時も今も車が多いなあと思いますが、交通事情についても、市電を代替すべく開業した地下鉄が、建設費の償却も含め、大きな赤字を抱えているとか、断片的な知識しかありません。仙台市電の廃止は1976年で、大都市の路面電車としては、比較的遅くまで残ったので、もうちょっとがんばれたら違う展開もあったかもしれないなあと思うだけです。
 今日の画像の向かって右側の電車は仙台市電100形、現在の長崎電気軌道1050形です。仙台市電の廃止後、5両が長崎へ譲渡され、現在1両だけが動態保存的に運行されています。