長崎の路面電車の延伸計画など

長崎電気軌道 215号

 長崎電気軌道路面電車を現在の終点である赤迫から、さらに北部、ニュータウンのある滑石地区へ延伸しようという構想はずいぶん古くからあります。30年くらい前、都電3000形を購入したときに延伸を念頭に置いていたといわれるし、路面電車まつりの際に公開される長崎電気軌道の本社にある資料室には、そのころのものと思われる、古ぼけた延伸計画の説明用のパネルが保管されています。
 最近の全国的な路面電車の見直しに伴って、この延伸構想にもスポットが当たっていて、「路面電車北部延伸検討協議会」という関係者の集まりも持たれ、そこでは、「自動車から路面電車への転換は少なく、交通渋滞の緩和という観点からは路面電車の延伸のみでは効果が低い」との結論に至ったそうです。
 路面電車の活用などを視野にいれた運用システムの見直しについて 県へのご意見・ご提案で寄せられた声 長崎県
 この延伸計画には前提があって、そのひとつが道路の拡幅なのですが、沿道にマンションが建ちはじめたため。道路を拡幅し、複線化で新路線を敷設するのは難しくなったという話が出ていました。
 路面電車の北部延伸複線化困難 長崎市 長崎新聞
この構想が早急に具体化されるべきものという位置づけになっていないので、やむを得ないことだと思われますが、結果として選択肢を狭めることになるのは事実でしょう。計画を動かすのか、あきらめる方向になるのか、ずるずるといくのではなくて、しかるべき決断が必要なようにも思います。
 先日書いた宇都宮のLRTの導入検討会議にバス事業者が参加を拒否している問題について、バス事業者抜きでは検討会議はやらないということになったそうです。
 LRT:検討会議、見合わせる意向−−宇都宮市長 /栃木 毎日新聞
 関東自動車説得へ LRTで宇都宮市長 下野新聞
反対なら出席して反対を述べればよいというのは一見正論なんだけど、問題はそういうことではないわけです。
 最後はイベント情報です。福井鉄道200形の登場45周年記念として、同形式を定期運用で3編成連続で走らせるというもので、7月7日と7月8日に行われます。終了後車庫で撮影会が行われるほか、記念乗車券も発売されます。
 福井鉄道からイベントのご案内 福井鉄道公式サイト