最後の1両(その2)

名古屋鉄道 モ514号

 金公園に到着したモ513号の記事がありましたので、紹介しておきます。
 丸窓電車、到着 岐阜・金公園 来月17日披露 中日新聞
 今日は日曜日で少し余裕があるので、古い写真を探してみました。といっても、古いと言うほどのものはないのですが、この画像が私の撮ったいちばん古い写真です。1998年10月、新岐阜駅前のモ514号です。このときは、平成10年10月10日の10並びで510形の「記念運10」(「きねんうんテン」と読ませていました。)がありました。当時は、世の中にはネットがあったとは思いますが、まだあまり普及してなくて、私は使ったことがありませんでした。確か鉄道雑誌の情報コーナーで見て、行ったと思います。新岐阜駅前のプレハブ小屋の詰所に、510の運行ダイヤが掲示してあったことが、なぜか鮮明に記憶に残っています。後年は、車両不具合の懸念からか、2両編成でしか走りませんでしたが、このときは単行でした。
 510形は、この前年の1997年までは、定期運用がありました。そして、2001年の路線短縮までは、揖斐線系統の予備車として、他の電車の検査の際の代走や多客日の臨時輸送で活躍していました。たまたま行って走っていたことが何回かあり、得した気分になったものです。
 その後は、ほぼイベント、貸切専用になりましたが、昨日のコメント欄に書いていただいたように、2003年は「喜寿」ということで、古巣の美濃町線で一般でも乗車可能な形で運用につき、マニアを喜ばせました。路線の廃止まで2両が残って、廃止が決まると、「お名残り乗車」の貸切がたくさん企画され、その最後の半年ぐらいの記録は、このブログの初期にあるとおりです。
 長い年月を経て、更新修繕は重ねられているけれども、大正ロマンを感じさせる車体と車内は、現役車両としては、この電車にしかない「味」でした。大切に、次の世代へ伝えてやってほしいと思います。