ゆびをつめないように

南海大阪軌道線 217号

 画像は、貴志川線の交通センター駅のそばにある和歌山交通公園に保存されている南海電鉄大阪軌道線(平野線)のモ217号に残っている「ゆびづめ注意」ステッカーです。
 「ゆびをつめないように」とか「ゆびづめ注意」のステッカーは、かつて関西では広く使われていました。それについては、有名な話なのでたぶん詳しい方がどこかにおられると思いますが、いつのころからか減ってきて、最近では「ドアに注意」という感じの表現のものになっています。この電車が廃車になったのは1980年なので、そのころは南海電車も「ゆびづめ」だったようですね。
 私が大学に入って上京して、「大阪の電車には『ゆびづめ注意』って書いてあんだよね。すごいよね。」とか言われましたが、何がすごいのだかサッパリ分かりませんでした。「指を詰める」というのは、何も電車のステッカーの特殊用語ではなくて、日常会話でも「指を挟む」という意味で、自然に使っていたからです。
 「文化」というほど大げさなものではないけど、最近は見かけないものだし、ちょっと懐かしかったので、写真を撮って来ました。