江ノ電と…。

江ノ島電鉄 502F

 昨日から今日にかけて「24時間テレビ」というのをやってました。もう30回近くになるそうで、私の子供の頃はもうやってました。放送時期はだいたい夏休みが終わりかけの週末、宿題が終わらずに半泣きになっているころで、「24時間テレビ」を見るといまだに夏休みの宿題のことを思い出してしまいます。
 それで昨日の夜、江ノ電が出てくるドラマをやっていました。実話をもとにしたドラマで、「ともくん」という江ノ電の好きな難病の男の子が、亡くなる直前に江ノ電の運転をさせてもらう話、結構有名な話でずっと以前にテレビで見たことがあります。私が見た番組とは違いますが、去年もテレビでやったようです。
 時刻表にない特別列車 奇跡体験!アンビリバボー フジテレビ
 私は読んだことはありませんが、絵本にもなっています。

はしれ江ノ電 ひかりのなかへ

はしれ江ノ電 ひかりのなかへ

ドラマの中で誰かのセリフにあったような気もするけど、自分のことを振り返ってみると、こういう仕事をしたいとか、こういうふうに生きたいとか考えずに、あるいは、あえて考えることを避けて、いたずらに齢を重ねてきた気がします。今さら夢とか希望とか語る歳ではないから、こんなことを思うのかもしれませんが、実現するかどうかは別として、というか実現しないことが分かっていても、夢なり希望なりは密かにでも持っていて、そういうところへ向かっていこうとする心の動きは生きていくうえで必要なんだろうと。ドラマを見てそんなことを思いました。
 今日の画像は龍口寺の前の500形502Fです。この電車も廃車になって、現存していません。ここをご覧の方にはお持ちの方も多いと思いますが、誠文堂新光社が出した『路面電車ガイドブック』という古い本があります。私も市電の好きな子供だったので、穴が開くほど眺めて、今でもバラバラになったのを持っています。その本の口絵の最初の写真が、この場所の502Fの写真で、すごく個性的な顔つきがすっと印象に残っていました。500形が引退すると聞いて、あの本と同じ場所で写真を撮っておきたいと思って、出張の帰りに雨の降るなかで撮ったのがこの写真です。
 きっと天国の江ノ電では、ともくんが500形を運転してお客さんをいっぱい運んでいると思います。