広島電鉄 ドルトムント市電

広島電鉄 76号

 広島電鉄路面電車まつりで展示されていた車両は、すでにこのブログで紹介した気がしていたのでとくに取り上げなかったのですが、よく考えてみるとドルトムント市電76号はまだ紹介していませんでした。
 この76号は現在定期運用はありません。貸切専用なので、そういう機会に参加するしか乗車の機会はありません。いちばん簡単に乗れるのは、この路面電車まつり終了後の無料運行でしょう。もっとも来年以降も無料電車として運行される保証があるわけではありませんが。
 もう1編成同じ形式で、77号という茶色い電車がいます。77号は10年近く前から荒手車庫で放置されており、もう動かないようです。ドルトムント路面電車の市街地での地下化(今風に言えば一種のLRT化でしょうか)に伴って余剰となった2編成の電車が広島へ運ばれたのは昭和56年でした。彼らは決してイベント用に使うために譲り受けたのではありません。当時は宮島線内に高床車と呼ばれる鉄道線車両がまだたくさんいて、他方、西鉄福岡市内線の連接車を三連に改造した3000形が市内線から宮島線の直通運用に就き始めた時期であり、己斐−西広島での乗換えが必要な形態から、現在のような鉄軌道直通への過渡期に当たっていました。そしてこのドルトムント市電76号、77号も鉄軌道直通用の車両として使われるべく、冷房装置も取り付けるなど、相当手入れをしてデビューしたのです。
 しかし、昭和59年の3700形にはじまる直通用車両の増備が進むと、徐々に活躍の場は狭まり、定期運用末期は朝のラッシュ時限定で市内線5号線での通学輸送に就いていました。現在は77号は休車状態となっているものの、この76号はイベントとして健在であり、大きなレバーで操作する運転方法は異色ですが、走りはスムーズで乗りごこちもよい電車です。
 ということで、今日のニュースは紹介だけしておきます。まず、JR高岡駅万葉線高岡駅に地元特産の高岡銅器の風鈴が付いたという話題がありました。
 高岡駅などに風鈴取り付け 北日本放送
もうひとつ北陸の話題で、福井鉄道の老朽設備改修についてのニュース、幸橋のけたや橋脚を使って、日野川橋梁を架け替えるというのは、幸橋の今の仮設橋を流用するのでしょうか。
 福井鉄道福武線の老朽設備改修へ 本年度から軌道、鉄橋など 日刊県民福井
 あと、こんなブログを見つけましたので、紹介しておきます。
 うごく分科会「被爆電車に乗って」 原水爆禁止2005年世界大会
一般の乗車はできませんが、8月5日の被爆電車の貸切運行の予定が発表されています。