岐阜・路面電車・ラストラン(その3)

名古屋鉄道 市ノ坪

 岐阜の路面電車の最終日、市ノ坪の車庫は公開されていました。事前に告知もなく、当日も電停等に貼紙もなく、というか現場にも何の表示もありませんでしたが、いつもは関係者以外立入禁止になっている遮断棒が開いていて、そこに名鉄の社員さんが立っており、みんなが出入りしているという状況でした。しかし、線路を挟んだ広場には出店があってタコ焼きやら弁当を売っていて、立入禁止場所にはトラロープが張ってあるなど、事前に予定されたことのようでした。最後の現場の計らいということなのでしょう。
 東側の駐車場の方も開放されていて、一足先に仕事を終えたモ510形、モ570形、モ600形が休んでいるのが見えました。もう走ることもない電車たちは、それでもパンタグラフを上げていて、トトトトト…とコンプレッサーの音が聞こえていました。
 3週間にわたって、岐阜のことを延々と書いてきました。今日で一区切りつけたいと思います。廃止に至るまでのいろんなことについて、思うことはたくさんあって、皆さんのコメントとか記事に触発される形で書いてしまったこともあるけれど、もともと書かないつもりだったし、いまさら何を書いても空しいので、書かないことにします。「まとめ」みたいのがなくて中途半端なのですが。
 豊橋市がとよはし100祭提案イベントの企画認定28事業を発表 東海日日新聞
「とよはし100祭提案イベント」に「路面電車LEV(?) モ801運行開始(豊鉄)」というのが選ばれたそうです。新しい職場のある電車たちには、また会えることを楽しみにしています。帰りの電車の中で、路面電車がなくなったら、もう岐阜へ来ることもないだろうなと思っていましたが、今は一度、路面電車のない岐阜の街をみておくべきかなとも思っています。