広島電鉄 駅前大橋線計画案

広島電鉄 5006号

 広島電鉄の新路線で意見交換 中国新聞
広島電鉄の駅前大橋線の計画案が、検討委員会に提示されたという記事が中国新聞に出ていました。この記事の限りで、3案をまとめておきます。今日の画像は稲荷町の交差点で、新線はここから曲がって奥の方へ、突き当たりが広島駅です。
1 平面案
  平面道路上で駅前大橋を渡り、南口広場に電停を設ける。事業費は約30億円。渋滞を招く可能性がある。
2 地下案
  稲荷町交差点北側から地下に入り、猿猴川の下をくぐって、南口地下広場の地下約15mに新設する電停に乗り入れる。事業費は約250億〜300億円。
3 高架案
 駅前大橋南側と南口広場の間を高架化して結び、電停は広場に高架で設ける。事業費約70億〜100億円。勾配を上がれない電車があるので、広電は「運行に支障が出る」としている。
 渋滞は何とかなるだろうと考えれば、事業費の安い平面案でいいということになるのですが、電車の運行上の問題もあると思います。今はバスが駅前大橋を渡って、電車は東側から荒神橋を渡って、それぞれ市街地中心部へ向かうのですが、現在バスが駅前広場から出て行く青信号の時間を、電車とバスで分け合うとすると、広島駅前への電車の出入りが円滑にできるかという気がするのです。もちろん長く取れればそれに越したことはないですが、バスと一緒になる以上、現状の東側交差点の青信号の時間は確保できないように思います。そのあたりは検討されているでしょうが、この記事だけでは明らかになりません。あとはレイアウトの問題ですか。他案より手狭になることは確実でしょう。
 高架案は電車が登れないというなら、実現性という意味で、支持できないですね。勾配を緩くすればいいのですが、東西交通のクリアランスの確保やら、橋の形状を見ると、あまりいじれないように思います。
 地下案は、広島駅前の地下道や駅前大橋が、おそらく地下鉄構想があったときに計画されているので、構造上は問題ないのでしょうが、事業費の高さがどうしても無視できないし、JRの改札口との距離も遠くなるのではないでしょうか。
 ということで、平面案が軸かなと思いますが、そうなると、交差点信号処理とか広場のレイアウトとか、調整にいちばん時間がかかる案で進めざるを得ないことになりそうです。